皆さん、突然ですが、オペラって見たことありますか?生じゃなくても、たとえばテレビとかででも・・・・。
それじゃ、ミュージカルは?お芝居は? 歌舞伎は?能は? 日本でこう聞いてみて、「見に行ったことある!」って答える人って少ないですよね。 そういった芸術が、日常から切り離されて「特別なもの」になっている気がします。
 先日、連日続けてオペラ二本立てで見てきました。 一本目はランスの郊外にて17世紀の古典オペラ。 17世紀Louis13世に仕えたMichel Lambertという作家の作品で、友人が監督をやっていて招待してくれたのです。 もちろん、シャンパンの産地として有名なランスまでいったからにはシャンパンを飲まないわけが無いですね。午前中ダッシュでランス市内を観光してシャンパンを堪能し、その後、郊外のRethelというとこに移動して その日の出演者に今日の演目について説明を受けました。
古典を現代において、演奏するという事 「古典を再演奏するんじゃなくて いかに再構成するか、そこに僕らは興味をもつんだ 」 と熱く語る出演者。 ソプラノとテノール、伴奏はリュートのみ。 内容に派手さはなく古典フランス語は難しく ただ聞いてるだけでは、いくら演奏がうまくたって知識のない客は楽しめないだろう・・・ そんなオペラの素晴らしさを伝えるために 本物の良さを残したまま上手く現代と混ぜ合わせる彼らの試みに脱帽でした。 現代にわざわざ古典を演奏する彼らの挑戦とは・・・。感情を派手なアリアにして表現するわけでも 重厚なオケの伴奏があるわけでもない。 だけど、 古典フランス語の美しさが際立ち、表現がとても繊細でシンプルで洗練されている。

そんなバロック・オペラの余韻に浸りながら 次の日の昼にパリに戻り、 休む暇なく夕方からは3時間並んで バスチーユにてプッチーニの3大オペラの一つトスカを見ました。
あの有名なアリアがナマで聞けるなんて、夢のよう・・・。3幕では、もう主人公二人がかわいそうすぎて、内容知ってるのに、 「幸せになってーー」って祈るような思いで見て、ありきたりなお涙頂戴の悲劇なのに、音楽の素晴らしさで最後は号泣でした。

連日つづけて、二つの全く違う種類のオペラを見て、あらためて感じた事。どちらも感動の種類は違うけど、確実に観客の心に何か残しているんです。 日本でこういった芸術に身近にふれる機会ってあるでしょうか? またあっても、小難しいものとして、敬遠されがちではないでしょうか?  感動って、しようと思ってするものではありません。 聞いてもらう人に何か感じて、忘れていた感情を思い出してもらう。それが私たち、芸術家の役目ですよね。 そして聞く人もまた、そういう場に足を運んでみてください。予備知識が少しは必要ですが、その分感じる感動っていうのはもっと深いはず! 私はたまたまヨーロッパにいて、西洋音楽を勉強していますが、日本の伝統文化でも同じです。 そういった文化がもっと身近なものになりますように・・・。 そうしたら、人の心はもっと豊かなものになりますよね・・・。

 写真はランスでの古典オペラの出演者とその後の晩餐会の様子。そして次の日のトスカのカーテンコールです。写真が暗くてゴメンなさい!!
 
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Junko Yamamoto

vol.35

 古典オペラとトスカ
Junko Yamamoto
Flutist 山本純子
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